9月11日(現地時間)、〈Tommy Hilfiger(トミー ヒルフィガー)〉が約3年ぶりにニューヨーク・ファッショウィークに復帰し、2022年秋冬コレクション “Tommy Factory”をランウェイ形式で発表した。今回のコレクションでは、Andy Warhol(アンディ・ウォーホル)の伝説的なスタジオ「Factory(ファクトリー)」を着想源に、〈Tommy Hilfiger〉の得意とするプレッピースタイルを当時のニューヨークの退廃的な雰囲気を投影したピースが多数お披露目されたのだが、我々『kopisss』的には当日ショーに来場したRomeo Hunte(ロメオ・ハント)が着用していたアイテムに注目したい。

Romeoは当日のショーに、〈Tommy Hilfiger〉の若年層向けのカジュアルウェアライン〈Tommy Jeans(トミー ジーンズ)〉が1990年代初頭に展開していたラガーシャツを纏って登場。このシャツは1994年3月に放送された『サタデー・ナイト・ライブ』で、Snoop Dogg(スヌープ・ドッグ)が着用した1枚として知られており、当時のキッズにとっては憧れのアイテムだった。Romeoの着用写真がSNSにアップされるや否や瞬く間に拡散され、多くの人々が反応したが、そのうちの1人がKanye West(カニエ・ウェスト)改めYe(イェ)だ。
彼は自身の『Instagram』にSnoopが先述のシャツを着用している画像を投稿し、「SnoopがこのTommy Hilfigerのラグビー(シャツ)を着用したことは、若い頃の俺にとって人生最大のインパクトを与えたマーケティングの瞬間だった」とコメントを添えた。また、Romeoは今回このシャツを着た理由について、以下のように語っている。「Tommy Hilfigerは、常にカルチャーを前進させてきました。このシャツはSnoopが着用したことで当時大きな反響を呼び、ブランドにとっても大きな出来事だったと言えるでしょう。今でも私がこのシャツを着ること、そしてTommyがブルックリンでコレクションを発表すること、そしてそのショーを通して年齢や人種、体型の多様性を人々に提示することは、現在我々が必要としていることです。私はそのことを示すために、この場所にいるのです」
Snoop Doggが着用した〈Tommy Jeans〉のラガーシャツは、残念ながら現在は展開されていない。しかし、今回の事がきっかけで再び注目され、今後復刻される可能性もあるかもしれない。